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くれおですっ。こんにちは!
 意ぃ外、出現っ、ゆかわ(ストロウイカ)センセイ、『れんさいまんが Zくん』。
 ひとりの青年、まんがかしぼうのZくん、出版社に持ち込みに、、、会社のなか、へんしゅーぶのとびらをまえにした、どきどきのようす、、、そのありよう、あるしゅの臨場感をもって、そーぞーされてくるようです。外さないツボ押さえのストロウイカ流儀───個々のコマの紡ぎ方にしろ、絵柄にしろ、さすがさすがで、その点、やっぱり、ぬかりがありません。
 いっぽう、内容についていえば、まあ、人間の描き方・絵の感じもそうやし、Zくんの挙措にせよ、かるいものを入れてて、息のつまるマジメ調子からいくらかお茶を濁してようなところが見受けられるけど、閉塞とか───、やりきれなさ、不発感みたいなものが、出てるんじゃないでしょうか。う~ん、ゴールのなさ、行き場のなさ、といったようなものが。
 そう、、、Zくんには目が描かれていませんね。目って、こころ[たましい]の窓でしょ? とかいったりして。でもまあ、それが閉じているようでいて、見えなくなってるから。存在はただあるばかりで、外界には通じて(ひらかれて)いないのかも知れない。今回の、Zくんが持ち込んだその、マンガ読むおとなのひとはおとなのひとで、で、ZくんはZくんで、表面的な、、、創作志望者と職業商売人というかかわりを一室にてもちながらも、それぞれが、勝手にじぶんの世界のみを生きてる、って感じ。Zくんのなにがしかであるべきはずの作品は、目の前の、おとこのひとに通じている風でなし、そののちに、かれからわずか漏らされる───ほんらい期待されるべき───言葉にしろ、Zくんに対しては、どうも空を切っている、っぽい。このふたり、ほとんどなにも通い合ってないンじゃないの。Zくんがわに、それをつなげようとする発想(能動性)もとくにみられへんし、といって、おとなはおとなの事情(世界)で一志願者なんぞ歯牙にもかけないような振舞いやし、、、あげくのはてに、Zくんはといえば、つけ元気のような、自身世界の自足的空転のような、”また来世!”とかいった軽口を飛ばしているのみやし。
 ぬめりとして、身体の熱をしだいしだいに奪うたぐいのあきらめが、かれというものを、包み込み始めているのではないか。
 生気のあまり感じられない、あしもと、すこし宙にでも浮いていそうな、Zくん。
 ───Zくん、かれはもうすでに、ここにはいない、、、。
 、、、時代はさかのぼっていくらか前、ひとりの、漫画家志望の青年がいた───Zくん───しかしかれは電車にのって、念だけのような存在となって、同じ自分の作品をずっともちはこび、ある出版社のおなじひとに、ひたすらおなじことをいわれて、、、を繰り返す、、、。
 出口はあるのか。人の世の、単純なる繰り返しの時の、未来がさきにあるのかどうなのかもわからぬ、、、一身が沼はまりの身であるような、まつわりつく不安。
 Zくん、、、ライトめに描かれる───しかしそんな人生怪談の、霊的形像、、、(ほんまかいな<笑>)。